花子には夢がありました。それは子供たちが自分より大きく羽ばたいてくれることです。自分は戦争や女は勉強しなくて良い、嫁に行くために、裁縫、読み書きそろばんだけできれば良い、夫には従い、舅と姑には仕え、絶対自分の意見など言える時代ではありませんでした。そんな時代を生きてきたので、子供達には、自分の好きなことを、させてあげたいと考えていました。まだまだ、女は奴隷のように働く時代でした。男尊女卑の色濃い時代に、女の教育が出来るようになるまでには、大変時間のかかる問題でした。そんな時代に花子は、男も女も教育を受けさせねば、これからの時代はこのように夢に向かっていくべきだと、太郎に熱く語るのでした。