2020-01-01から1年間の記事一覧

冬二子の結婚

冬ニ子は色白のため、色の黒い冬子より、目立ちました。だから男の子には、人気がありました。みんなはどんなハンサムな男の子が、彼女のハートを射止めるか楽しみにしていました。意外や意外普通の人だったのでございます。普通にお見合いをし、見合い恋愛…

女三人いると所帯つぶす

昔から言われたことは,女三人生まれた家は、所帯をつぶすといわれたものです。娘を嫁に出すときは、タンス三点セツト、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、下駄箱、ベツト、車、電気釜、アイロン、レンジ布団、台所用品などすぐ生活できるように娘の実家が用意をした…

勉強?勉強?されど勉強?

冬二子も学も、小学生、中学生時代は、割り方成績優秀だった。小さい時成績が良いと以外と高校の時は伸び悩みする。大学受験で御多分にもれず二人とも伸び悩んだ。今なら塾があるから適切に進路相談や、目的の大学に進められたかもしれないが、冬二子の場合…

冬二子人気者になる

冬二子は美形ではないが、色白で小さい時から、男の子には人気がありました。よく学校放送で、当時、学と冬二子は、先生の手伝いで校内放送を担当していました。二人は、その当時勉強が出来る模範生だったから、よく刈り出されました。冬二子を慕う子は、こ…

秋男の決意

秋男は今まで跡取り息子の名のもとに、家族からとても優遇されていたから失恋と言う名の試練は初めて経験のため、相当答えました。しかし、そのことで、自分自身をだれにも負けない、魅力ある人材になるよう自分磨きをしようと考えました。家庭環境は変えら…

秋男の失恋

大学を卒業して、新しい出発に汚点が付きましたが、長い人生の中で考えれば、大切な経験だった様です。彼女と別れて忘れるまで大分時間がかかりましたが、新しい仕事に熱中して、だんだん癒えてくるようになりました。自分の選んだ仕事に少しずつ頑張れるよ…

ミドリの選択

秋男にとって、卒業しても、ミドリとは別れたくない、就職して、ミドリと交際を続けたい。正直な彼の気持ちでした。しかしミドリにとっては、友達のお兄さんでしかないのです。結婚の相手ではありません。彼女にとってただ通り過ぎていくだけどの男でしかあ…

二人の世界

秋男と冬二子の二人の間借り生活、学生だけれど、ご飯用意、掃除、洗濯は女がするものだと言っては、冬二子の仕事が多いのは御多分洩れません。やはり、男は、今の若者と違います。封建社会が根強い時代で、まだ民主主義の時代が始まったばかりで、みな暗中…

下宿住まい

冬子の結婚は22歳、秋男は20歳、冬二子18歳、夏子12歳。まだ一人、親から手が離れても、大学生の秋男と短大生の冬二子は二人で大学近くで下宿住まい。その頃は、冬に沢山の雪が降るため、すぐ電車が止まります。みんな町で生活の便利さを知れば、田…

冬子の結婚

向かいの奥方は、冬子の縁談を気にしてくれて、お見合いの話を持って来てくれました。冬子自身、都会に就職しているので、田舎に戻り生活するのは、やはり気が乗らないため、奥方の縁談に傾きました。結婚しても、勤めを辞めなくても良い縁談に、だんだん気…

揺れる心

学の近くに相談出来る人がいたら、彼の人生も少し変ったものになっていたかもしれません。又、養子にならなければ、違う人生があったかもしれません。花子は大分後になってから、Γ子供を養子に出すときは、本人が判断できる年頃まで出してはいけないね」とつ…

僕は何者?

太郎と花子にしてみれば、自分の子供が、遠いところに養子に出すより、自分の家の近くで育つ方が、いつまでも成長を見ていられると考えたのでございます。段々大きくなり、物心がつく頃には「小父さん、小母さん」と呼んで遊びに来ます。本人は養子であるこ…

お向かいの奥方との絆

お向かいの奥方には、子供がしばらくできませんでした。御夫婦はとても仲良しです。仲の良い夫婦ほど子供が出来にくいと言われていますが、こればかりは、「神のみぞ知る」です。その代わりと言うと語弊がありますが、太郎と花子には、すぐ子供が生まれるの…

冬子の縁談

お向かいの奥方が、見慣れないお客が頻繁に夏子の家に入るのを見て、気になりました。ある日夏子に尋ねました。「よくお客さんが見えるけれど、何かあったの?」「お姉ちゃんをお嫁にほしい人が来たんだよ」「そう?縁談なの?どんな人?」「どこかの先生ら…

母の心配

夏子の目が開かなくなりました。花子は心配して、大きな病院に連れていき栄養失調と診断されました。好きなものしか食べない偏食がたたりました。目が見えないことを経験したものだから、それからは何でも食べるようになりました。花子も二人の姉がいるとき…

一人っ子のような夏子

夏子が、物心着いたころは、姉や兄は家にはいませんでした。それぞれ大学や短大に行きましたから。相変わらず貧乏は変わりありません。太郎は何年経てもうだつが上がらなく、給料は毎年変わりなし。真面目、人にへつらうことができない正直者だから、立身出…

終戦の残る貧しい時代

夏子が生まれたすぐは、花子も 体が弱く、大変でしたが、病院で手術してからは、大変丈夫になり、どこから見ても、農家の嫁にふさわしく、舅も何かと頼りにしました。反対に姑は、口はうるさいですが体がおデブさんで、あまり動かない人でした。まあ、ある日…

冬子の子守

ある時、学校から帰った冬子は、カバンを玄関に、投げてすぐ遊びに行こうとしました。花子に呼び止められたのです。「今から田んぼに行くから夏子を見ていてね」「遊びたいのにしょうがないな」冬子にとっては、遊びたい盛りですが、農家にとっては、子供も…