終戦の残る貧しい時代

  夏子が生まれたすぐは、花子も 体が弱く、大変でしたが、病院で手術してからは、大変丈夫になり、どこから見ても、農家の嫁にふさわしく、舅も何かと頼りにしました。反対に姑は、口はうるさいですが体がおデブさんで、あまり動かない人でした。まあ、ある日それがたたり、普段から高血圧でしたが、脳いっ血で倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。夏子二才、冬子十二歳、秋男十歳、冬二子八歳の時でした。花子は、子供達が、学校に行っているときは、背中に、夏子を背負い、舅と二人で農作業をこなしました。子供が帰ったら、冬子に子守させ、夕飯の用意を娘たちに頼み、暗くなるまで仕事していました。秋男だけは、案外のびのびしていたそうです。この家の今では伝説になりましたが,秋男が、Γ腹へった。なんかよこせ」と言うので、太郎が、キャラメルを四等分にして、みんなに与えていたそうです。今では考えられない、貧乏な時代でした。